令和五年九月場所初日観戦記
そ の 四(令和 5年 9月10日)
今回は十枚目の土俵入りで 1ページ使ってしまおうという珍しい構成。この 1年で関取になった者が 9人もいる。
東の先頭は、日体大出の大の里。学生横綱 1回、アマチュア横綱 2回、国体成年の部優勝 2回の実績がある大物。すぐ後ろは、日大出の輝鵬。こちらも学生横綱だ。 水色の化粧廻しを着けてこちらを向いているのは、ウクライナ出身の獅司。こうした新顔の中に、元年11月の大怪我からの復活途上である友風がいる。 いちばん後ろの狼雅は、 4年いた幕下での姿を随分見てきたが、関取になったのは前回観戦直後、もう関取 6場所目になっている。高校横綱になったときに破った相手が豊昇龍、今や颯爽たる新大関。
代わって西、先頭の天照鵬は中学横綱で、ずんぐりタイプの押し相撲。すぐ後ろは、大の里のプロデビュー初戦に土をつけた日体大出の朝紅龍、筋骨隆々。その次も日体大出の高橋。 ここまで日体大出と書いた 3人は全てこの場所関取になった。同じ大学から同じ場所に 3人以上の関取が誕生するのは史上初めてのことだった。 そのまた後ろは 5月に関取になった時疾風。しばらく時栄の名で取っていた東農大出のお関取、前場所東の大頭にに落ちたが全勝優勝で失地回復を遂げた。 そして時疾風の化粧廻しは、不二家からのもの。
正代のペコちゃん
、
豊山のポコちゃん
に続く、仔犬の「ドッグ」だ。 西の殿リは細い玉正鳳、転属に次ぐ転属を余儀なくされて幕下昇進から 9年余りを費やしたが、関取になるや僅か 4場所で筆頭、入幕を窺うところまできた。
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