令和六年七月場所初日観戦記その十一

令和六年七月場所初日観戦記
そ　の　十一(令和 6年 7月14日)

　本場所で 2年半ぶりに見る横綱照ノ富士の土俵入り。大きな違いとしては、当時よりも膝が曲がらなくなり、腰が高くなったことである。塵浄水の際、膝が些か前向きになった。全体として、動きが小さくなったというべきか、体が硬くなったように見える。それは柏手の腕の上げ具合が小さくなっただけでなく、四股の足の上げ具合にしても、おろしたあとの腰の割り具合にしてもそうである。塵浄水で腕を動かすと腰が浮くようにもなった。一方、横綱になりたての頃は、割合にためのない動きであったが、止めるところは止めるというようにメリハリがつき、いわゆる「下の構え」のときの腕も、腕をいっぱいに伸ばし、やや高めに位置していたものが、少し肘を曲げた恰好になって低めに変わっている。まとめると、小さめにまとまりはしたが力感が増すという、珍しい変化を見せている。
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